「病気に伴う心と体のつらさを和らげること」
病気やその治療に伴う仏痛・呼吸困難・倦怠感などの「体のつらさ」や不安・気分の落ち込み・悲しみなどの「心のつらさ」は終末期に限らず早期から存在します。つらさを和らげる治療やケアを行うことによって、患者さんとご家族のクオリティ・オブ・ライフ(生活の質)を維持または向上し、最期までその人らしく生活を送れるように、患者さんと家族を支えていく、それが緩和ケアです。
緩和ケアというと終末期に行われるケアであると思われている方も少なくないかもしれませんが、がんの診断時から治療と並行して行われ、がん治療を支えるとともに、常に苦痛の緩和を目指しています。
また、「緩和ケア=がん」と捉えがちですが、現在はがん以外にも、慢性心不全・慢性呼吸不全・慢性腎不全といった慢性疾患や神経難病などの、病気と付き合いながら生きていこうという疾患もケアの対象となっています。